県予選を終わって

今年の県予選は接戦だったが真津山さんが全国の切符を手にした。
思えば、旭のコーチをするようになって、お手本の一つとして見続けてきたチームだ。
体格的には決して恵まれていないチーム。しかしながら必ず上位に顔を出すように仕上げてくる。
今年は内外野のセンターがしっかりしていた上に、相変わらずのキャッチ力の良さも出て、予想通りと言えば予想通りの結果になった。惜しくも最後の 1 秒で敗れたフレバンス(西大村+飯盛)は残念の一言では片付けられないだろう。
思えば 2008 年。当方がフェニックスコーチとして初めて臨んだ県予選。レギュラー 12 人中、4年生 7 人という圧倒的不利の中、準決勝で飯盛に勝利し、決勝では 1 度も勝てなかった西大村から勝利をもぎ取り全国への道を掴んだ。
2009 年はというと、決勝で真津山と対戦。1セット目を大差で取られ、残り 2 セットを何とか連取で全国への切符を掴んだ。手前味噌になるが戦前の予想では殆どが旭独走だったようだが、決勝ではやはり選手は緊張したのだろう。その年は結局県内チームには公式試合で一度も敗北が無い。しかしながら九州大会では旭が予選落ち、真津山はベスト 8、飯盛も決勝トーナメントに進んでいる。2011 年度の真津山は 2009 年の旭みたいにはならないと思うが、どうなるかは分からない。
2010 年はというと、最後までライバルだった飯盛との決勝戦。戦前の予想はほぼ飯盛。でも、4 年生の時から全国やその他の県外試合で場数を踏んできた選手たちが本領を発揮する。旭の本領・・・「最後迄諦めない」。
それとみんなの合い言葉「心技体」。心技体については 4 年生のころから言い続けている。2008 年の卒部生からもらった色紙にも心技体が刻まれている。
試合中の当方の言動からすればとてもかけ離れていると思うが、基本理念は「心技体」である。
今年の真津山も当てはまるのではないかと思う。
先ずは心を鍛えてきたはず。県内外の豪腕アタッカーから吹き飛ばされていた 4 年生のディフェンス陣が 2 年かけて心を鍛え、身体的にはパワードッジが出来ないから速さに(技)に磨きをかけ、その動きも 2 年間練習し続け、3 年目の今年開花し始めている。体は残念ながら他のチームに比べるとまだまだ小さいと思うが、体力強化の賜物か、スピードアップは確実にしていたと思う。
真津山は去年の旭同様、長い年月をかけて今年の為に準備してきたと思う。だから最後の最後で今迄の努力が実を結んだと思う。フレバンスも一生懸命練習してきただろう。去年から合同で色々されてきて絆も強まっていた事だろう。
しかしながら、やはり真津山の努力や絆、そして何よりチームとして心の育成がフレバンスのそれを上回っていたのだろう。僅か数秒のドラマ。積み上げてきたものが大きいチームにやはり肝心な勝利は降りてくるのだろうって思った。
旭としては6 年生ゼロ、 4 年生が多い中での 4 位。大健闘だと思う。4 年生の半分以上がビギナーでの試合経験も殆どない中での初めての大きな大会だったから。
旭は出来れば来年、本番は再来年に目標を置き、楽しくも厳しい練習に打ち込んで行く。
今年は基礎体力、試合経験、そして何より「負けたらやっぱり悔しい」、だから次は一つでも多く勝利するためにしっかり練習して、勝利した際には仲間と共に喜びを分かち合い、やはり勝ったら嬉しいし、次はもっと勝ちたい、本当にドッジて楽しいね、と自然に思える様な心の育成に重点をおいて、選手とともに成長して行きたい。
改めて、旭の選手にも伝えて行こう。「心技体」を。今年の真津山が証明してくれたから。
真津山の選手は勿論、監督、コーチ、保護者の皆様、チーム関係者の方々、全国での真津山の活躍を少し悔しく思いつつも、期待しておりますので精一杯真津山ドッジを爆発させて下さい。